2008年8月23日(土)
朝、目覚めるとそぼ降る雨。
川は昨日よりやや増水。
さて、今日は何処に行こうか?と、思案し薬師沢に行く事に。
歩いているとなにやら足元がフラフラする。何故か?そうか!昨夜飲み過ぎて二日酔い状態でした。
こんな状態で川石の上を歩くと危険なので慎重に歩を進めての遡上で流れの中にフライを流すとちっちゃなイワナちゃんが顔を出すが大きいのがなかなか出てこない。
そうこうしていると沢の中ほどで雨脚が強くなり引き返すことにこの沢は本流より川幅が狭いので増水が急に来るので安全のため本流下流で釣る事に変更。
本流も先程より増水し川水も少し茶色く濁ってきていつものエメラルドグリーンの水色ではなくなっている。今日は厳しくなる予感が。
先行者がいたのでA沢辺りまで行きそこから釣り上がる。
お魚ちゃんはどこに行ったのでしょう?状態でなかなか顔を出してくれません。
いつも必ずいる淵にも魚影は見えず。意気消沈で釣り上がると中間のゴルジュ帯の淵に魚影発見。それも尺クラス。
でも、水面までは10m以上の断崖の上。落ちたら間違いなく激流の中で天国行きに(地獄かな?)。しかも足場はツルツル滑る岩の上。でも、釣りたい。釣り師の性でしょうか?
後ろは木が茂ってキャストはできない!横はからは風が強くて思うようにフライが着水しない。
考えて真上にバックキャストで何とかフライを水面に!!!
一投目でいきなりゲット。テッペットは5Xに変えているので10mの断崖をカツオの一本釣りのように引き上げると28cmのイワナちゃん。2投目、これもゲット。同じようにズリズリと引き上げると28cm。先程居た尺クラスはこの騒動でどこかに姿をくらましたみたいでその後同じような28cmを2本ゲット。
対岸を見ると同じような淵に40cm以上はあると思うイワナが何匹も回遊している。
それとこの激しい水流をコイの滝登りの様に上の淵に移動する魚も発見。
やっぱり黒部のイワナは恐るべし。
次回は対岸に渡って身体をザイルで確保して挑戦してみたいという目標ができました。
これで今日は満足という思いと雨脚が激しくなってきたので小屋に引き返す事に。
午後3時小屋の前のテラスでコーヒーを飲み雨を見ながら後1日の黒部に思いを寄せる。私でした。
明日は釣りができる様だと半日釣りをして帰路に着く予定。
今夜は飲まないぞ!!!と強く心に誓う。
2008年8月24日(日)
夜中ふと眼が覚めると何やら外が騒がしい?
いつもの瀬音とはちと違う音が?
激しい雨が屋根を打つ音と騒がしい瀬の音が入り混じって騒がしい。
ヘッドランプを出し外に出て暗い川の流れにライトの光を向けると川を白い大蛇がうねうねしている。
大増水!!!!!!!
夜が明けもう一度川を見るとそこには昨日までとは違う黒部川の顔が。
昨夜上流で相当激しい雨が降ったとみえて川は激流、大増水で自然の恐ろしさを実感しました。
もし、川原にテントでも張っていたら間違いなくあの世行きです。
これで今日の釣りを諦め朝食を取り皆さんに別れの挨拶と川に「また、来るぞ!!」の挨拶をし午前7時後ろ髪を引かれる思いで出発。
来る時と違い足取りは軽く(高所に慣れたのか?思い酒がなくなってバックが軽くなったのか?)順調に歩き午前9時前太郎平小屋に到着。
相変わらず天気は雨でここでも薬師岳や周りの山も見えず。
12時ごろに折立の登山口に到着。今回の黒部川 単独行の終焉となる。
この後、有料道路のゲートのそばにある亀谷温泉の
白樺ハイツで4日ぶりの風呂に入り(超~~~~~っ。気持ちいい~~~。!)
帰りに立山信仰の町 芦峅寺(あしくらじ)に住む知人の家に行き挨拶をし以前から一度行ってみたいと思っていた
「立山博物館」を見学し一路京都へ。。。。
今回の釣行で思うことは次回の黒部のテーマは「大イワナとピークハント」で尺以上を釣る事とどこか山に登ろうという欲張りは計画を実行したいです。
最後に黒部のイワナは「
黒部源流の岩魚を愛する会」のメンバーが10数年前から本流で釣り上げて岩魚を生かして何時間もかけて険しい谷を担ぎ上げ支流に移植放流をし大事に育て上げています。釣り上げたイワナはやさしくリリースしてあげてください。お願いします。